講座ブログ

2023年01月

会員の上坂和美さんにお話を伺いました

協会の講座での合評を機に新刊を上梓された会員、上坂和美さんにお話を伺いました。

新刊については以下の「新刊ブログ」をごらんください。

https://jibunkyo.or.jp/old/index.php/newbook/archives/48

 

 

オンライン合評会で、モチベーションを(上坂和美)

 

昨年出版しました『ショウと伊介のふしぎなスケッチブック』は、実は2回も児文協のオンライン合評会に提出させていただいた作品です。

1回目は2021年2月開催、濱野京子さん講師の「リモートがっぴょう会」です。2回目は8月開催の「がっぴょう研(※)」です。
この二つの講座が半年の間隔で開かれなかったら、あの作品はちがうものになっていたと思っています。というのは、迷走していた内容について濱野さんより「主人公とひいじいちゃんの二人の話にしたほうがいい」とアドバイスをいただいたのです。それまでは、ショウが友達たちといっしょに、ひいじいちゃんの話を聞くという設定でした。そこを書き直しました。


するとちょうど、「がっぴょう研」の募集があったのです。作品を提出すると、参加者さんたちの反応が以前より良く、「うまくいっているんだ」と実感できました。
その折、汐文社編集部長の三浦さんより「この作品は、主人公が転校生でないと成立しない」というアドバイスをいただきました。そこで、主人公を転校生にすると決断し、書き直しました。また高橋秀雄さんには「視点がぶれているところがある」と自分できづかなかった点を教えていただきました。さらに参加者の方々の貴重なご意見の数々……。なかには個人的にお手紙をくださった方もいらっしゃいました。そのつながりから勇気をいただき、モチベーションが高まっていきました。

ところで、この本は100歳の父に捧げたものです。父の95歳以降の口癖は、「空襲ほどおそろしいものはない」。今でも、空から光の爆弾が落ちてくる悪夢をみてうなされるほどです。トラウマとなっている体験を少しでもいい方向に向けるため、その生存中に本を完成させることができ、父ともども喜んでいます。
オンライン合評会開催に尽力してくださった事業部、研究部の皆様に、深くお礼申し上げます。

 

※ 文中の「がっぴょう研」は研究部が主催しています。協会員は、編集者や作家、ほかの書き手が参加する合評会に作品を提出することができます。

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2023/01/27

刺激を受けて (筑井千枝子)

 通信講座と児童文学学校の作品講評をさせていただいている筑井です。
 小学生、中高生向きのリアリズム作品を出しています。


 もともと「創作教室」出身なのですが、その縁で入った同人誌「にじゅうまる」に掲載した作品を、ある編集者が読んでくださり出版につながりました。
 現在もこの同人誌で活動しています。毎月リモートかリアルで集まり、同人の作品を合評するのですが、最近読んで面白かった本や漫画を紹介しあうのも楽しい時間です。また文学賞受賞作品を読むこともあれば、「読ませる工夫」「キャラクターが動くとはどういうことか」などのテーマを設けて、それに見合った本を選定して読み、話しいをすることもあります。その積み重ねが、自分の創作に役立っています。


 勉強になるという観点から言うと、この児童文学学校の作家の講義は、スタッフでありながら一受講生として楽しみにしているもののひとつです。
現在活躍されている作家を毎月ひとりお招きしていますが、それまでの人生を大なり小なり織り混ぜながら創作技法の話をしてくださいます。失敗から生まれた素材や、大きなストレスのかかる状況の中で生まれた価値観など、貴重な話を聞くことができます。
 作品とは、その作家の人生そのものから生まれている、と思える時間です。
 大いに刺激を受けて、しばし茫然とし、それから自分に立ち返り作品に向かう、ということを毎回しています。
 ともに学んでみませんか。

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2023/01/09

めざせ作家デビュー!(辻 貴司)

みなさん、こんにちは。
事業部員の 辻  貴司 です。

ぼくが作家デビューと夢の印税生活をめざして、日本児童文学学校を受講したのは、ちょうど10年前。
児童文学のこともよく知らず、たまたま手に取った広告を見て「自分にはこれかな?」と勘を頼りに申し込みました。
やる気だけはありましたので、鼻息荒く教室に乗り込んだわけですが、最初の講義で先生がおっしゃった「児童文学は、食えません」のひと言に、あっという間に人生の迷子になりました。
(当時の事業部員のなかには、ブレイク前の廣嶋玲子さんもいらっしゃったので、食える人が全然いないというわけではありません。念のため)

ところが、その日を境に、ぼくは創作の世界にのめり込むことになるわけで、人生わからないものです。
思えば、それまで、直接、作家の先生と話をする機会なんてありませんでした。
それが、創作秘話の授業を受けたり、ぼくの書いた作品を講評してもらえたり、創作についての熱い想いを聞いたり、雑談をしたり。。。
もともとがそういうコンセプトの講座なのですが、よく知らずに申し込んだぼくとしては、なんて贅沢な時間なんだ!と衝撃を受けたわけです。
文学学校に通った半年間は、ぼくの人生のなかでも、とりわけ重要な時間になりました。

同期にもめぐまれ、有志で合評会「らんぷ」を作り、今でも月に一回、お互いの作品を講評し合っています。(これも10年になりました)
こまかく読んでくれる仲間のおかげもあって、本は何冊か出させてもらえるようになりました。
夢の印税生活は、夢のまた夢ですが、みなさんと一緒に、一歩一歩がんばっていきたいと思います。
よろしくお願いします(^^)
 

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2023/01/05